登録されている車を所有していれば、保険料や税金は必ず支払う義務があります。
ですが廃車にしてしまえば払う必要はありませんし、場合によってはこれらが返ってくることだってあります。
ではどんな場合に還付金を受け取ることができるのか?
さらに、その手続きの方法や返ってくる金額についても知っておいた方が良いでしょう。
税金や保険が返ってくる
廃車することで税金や保険が返ってきますが、その申請をしなかったためにお金を手にできない場合があります。
なんとも勿体ないことですが、特にご自分で廃車手続きをされる方は是非ともトライしていただきたいです。
良心的な業者になりますと、買取の際にちゃんとこれらのお金も払ってくれることろがあります。ですが実際には申請手数料を請求してくる業者がいるようです。
まずは自動車税ですが月割りで戻ってきます。廃車した翌月から翌年の3月分までが計算されます。
例えば7月に廃車した場合は8月~翌年3月分まで、12月に廃車した場合は翌年の1月~3月分までとなります。
だたし3月に廃車の場合には戻って来ないのと、軽自動車には適用されません。税金そのものがが普通車と比較すると安いからかもしれませんが、1万円を超える区分もあるので出来れば還付してほしいところです。
また、廃車した時点で地方税(住民税など)を納めていなければ、返ってくるはずの自動車税から引かれてしまいます。仮に地方税の方が高額だった場合には還付はされません。
車検の時に払っている重量税も還付の対象となります。もちろん軽自動車にも適用されています。
中には軽自動車はダメと思っている方がいるかもしれませんが、ちゃんと返ってきますので申請を忘れないように注意してください。
また、保険は自賠責保険と任意保険のどちらも返ってきます。
ただし保険の場合も税金同様に申請が必要になるのと、単純に月割りにならない事は承知しておいた方が良いでしょう。
手続きは意外と簡単?
自動車税
まず注意しなければいけないのが、あなたに受け取りの権利があるかどうかです。受け取りができるのは4月1日現在で持ち主であった方になります。
例えばあなたが7月に持ち主となった場合には、その年の自動車税を収めたのはあなたではないので受け取れません。つまり前のオーナーということになります。
手続きといっても申請は特に必要ありません。
一時抹消登録または永久抹消登録を済ませることによって、手続きをおこなったことになります。
お金が返ってくるまでには1ケ月~3ケ月ほどかかります。その間に「還付通知書」があなたの住所(印鑑証明と同じ住所)に届きますので、銀行等の金融機関に行って受け取ることが可能になります。
もし、あなた以外の方が受け取る場合には、還付請求権譲渡通知書を提出する必要がありますので注意してください。詳しくは、あなたのお住いの県税事務所や自動車税事務所に問い合せてみましょう。
重量税
還付の請求ができるのは「永久抹消登録申請書」か「解体届出書」のいずれかの手続きをする場合に限られます。
つまり解体(リサイクル)をすることが決まっている車だけなのです。再び登録される可能性のある車には適用されません。
手続きは永久抹消登録申請書または解体届出書と同時に「自動車重量税還付申請書」を運輸支局かは自動車検査登録事務所の窓口に提出します。
詳しい申請書の記入方法は国税庁の使用済自動車に係る自動車重量税還付申請書の記載の手引を参考にしてください。
保険
保険の解約返戻金をもらう場合には、まず廃車(一時抹消登録または永久抹消登録)をおこなう必要があります。
その後、保険会社と直接手続きをすることになります。その際に一時抹消登録証明書(一時抹消登録)または登録事項等証明書(永久抹消登録)が必要となります。
これは廃車の時に発行されますので、大切に保管しておいてください。
保険会社と直接手続きとはいっても、実際には加入している保険会社の代理店との話になることもあるでしょう.
*必要な書類とは
- 普通車は一時抹消登録証明書または登録事項等証明書のコピー
- 軽自動車は自動車検査証返納証明書のコピー
- 自動車損害賠償責任保険証明書の原本(コピーは不可)
- 所有者の印鑑(認印で可)と振り込み先の情報
1については「解除事由証明書」「登録識別情報等通知書」「輸出抹消仮登録証明書」「輸出予定届出証明書」でもOKです。
2については「解除事由証明書」「検査記録事項等証明書」「軽自動車検査証返納確認書」「輸出予定届出証明書」も使うことができます。
どちらも必ずコピーはとっておきましょう。
返ってくる金額はいくら?
では一体いくら返ってくるのか見ていきましょう。
それぞれ計算方法が異なるので、あなたの車に当てはめてみてくださいね。
自動車税
通常、4月~翌年3月までの分を支払うのですが、例えば9月に廃車した場合には10月~翌年3月までの分が返ってきます。この6ケ月分の税金になります。
年税額 -(年税額×4月から廃車した月までの月数÷ 12ケ月)= 還付金額
2,000㏄の車ですとこのようになります。
39,500円 - (39,500円 × 6ケ月 ÷ 12ケ月)= 19,700円 となり、100円未満は切り捨てです。
重量税
重量税の場合もほぼ月割りとなっていますが、車検の残りが1ケ月以上ある場合が対象です。
自動車重量税額 × 車検の残り期間 ÷ 車検の有効期間 = 還付金額
また1ケ月未満の日数は切り捨てて計算されます。(例えば車検の残りが10ケ月20日とすると20日は切り捨てて10ケ月で計算する)
国税庁のホームページに具体例が載っていますので計算の参考にしてみてください。
保険
*自賠責保険
自賠責保険はすべての車が加入している強制保険です。手続きさえすれな解約返戻金としてお金が返ってきます。
条件として、保険の契約期間が1ケ月以上残っていることが必要です。また単純に月割りとはならない上、金額も月割りより少なくなります。
還付金額表 | ||
残りの期間 | 普通車 | 軽自動車 |
24ケ月 | 23,200 | 21,750 |
18ケ月 | 17,360 | 16,260 |
12ケ月 | 11,490 | 10,770 |
6ケ月 | 5,750 | 5,390 |
3ケ月 | 2,870 | 2,690 |
2ケ月 | 1,920 | 1,800 |
1ケ月 | 960 | 900 |
*任意保険
年掛けで保険料を掛けている方が対象になります。まだ残りの期間があればその分を請求できますが、自賠責保険と同様に月割りより低い金額になることがあります。
これは短期率というものが適用されているからです。
例えは掛け金が10万円だったとします。契約期間が半分(たとえば6ケ月)残っていたとしても短期率が70%ならば、保険会社が7万円受け取り、あなたが受け取るのが3万円といった具合です。
短期率表(参考) | |
経過期間 | 短期率 |
7日 | 10% |
15日 | 15% |
1ヶ月 | 25% |
2ケ月 | 30% |
3ケ月 | 45% |
4ケ月 | 55% |
5ケ月 | 65% |
6ケ月 | 70% |
7ケ月 | 75% |
8ケ月 | 80% |
9ケ月 | 85% |
10ケ月 | 90% |
11ケ月 | 95% |
正確な金額は保険会社の規定によりますので、月掛けの方も代理店に確認してみるのが良いでしょう。
改定になっていることもありますので、問い合せれば正確な金額を知ることができます。
まとめ
国や地方でおこなう申請は面倒なことが結構あったりします。
ただ今回の車の廃車によって税金を還付してもらおうとする場合は、それほど難しい内容ではありません。
少しの手間で払わなくてもよい税金が返ってくるのなら、是非とも挑戦してほしいと思います。
そして廃車した後はおすすめの事故車買取業者をランキング!絶対にお得な見積り査定を参考にして、好条件で売却するようにしましょう。