事故が起きたときには必ず何らかの補償が伴います。
そんなとき、加害者になってしまった場合もそうですが、被害者になっても保険が助けてくることがあります。
ですが、もしぶつけられたときに相手が保険に加入していなかったとしたら心配になると思います。
そんな時に補償は受けられるのでしょうか?
また、いざという時の為にできることはあるのでしょうか?
目次
自動車保険による補償の違い
事故に遭ってしまい、保険の適用を受ける事が出来なければとても大変です。
場合によっては、すべてが自己負担ということも考えられます。
保険には自賠責保険(強制保険)と任意保険の2種類がありますが、それぞれの場合について見ていきましょう。
相手が自賠責だけの場合
自賠責保険は強制保険とも呼ばれていますが、車検の際に加入が義務付けられています。
事故の修理代は保険で全額カバーできる?自己負担とそうでない場合にもありますが、この保険は「人」に対して支払われるものですので、「物」に対して補償がないのです。
ですから幸いにもあなたにケガがなかったとして、車や物が被害を受けただけならば修理のお金は払ってもらえません。
つまり「物損事故」では何の補償も受けられないので、修理については自分で負担しなければいけないのです。
人身事故の保障内容 | |
損害 | 限度金額 |
傷害による損害 | 120万円 |
後遺障害 第1級常時介護 | 4,000万円 |
後遺障害 第2級随時介護 | 3,000万円 |
それ以外の後遺障害(1級~14級) | 3,000万円~75万円 |
死亡による損害 | 3,000万円 |
このようにケガの程度によって限度額が設定されていますが、果たして十分な金額であるかは疑問です。
自分のケガに対しては適用されず、自己負担となりますので十分に注意しなくてはなりません。
任意保険にも加入していた場合
これに対して任意保険になりますと車や物に対しては、対物賠償保険によってお金が支払われ、ケガなどについては対人保険が適用されます。
ですが加入率は70%といわれており、未だに加入していない人がいるのも事実です。
それだけでも危険なのですが、任意保険に入って入るからと言っても全額補償してもらえるとは限りません。
事故が起きるとケガや破損の程度であったり車の時価(市場価格に近い金額)で計算されてしまいます。
実際には修理代も全額はカバーできないといった事があります。
仮に全損となって修理が不可能の場合でも、通常は時価を超える金額が保障されることはありません。
治療費も同様で、過失(自分に責任)があったりするとその分は減額されてしまいます。
無保険だった場合
あまりないケースだと思いますが、保険に全く入っていなかった場合はどうでしょうか。
例えは車検切れの車だったりすると、自賠責保険にも入っていないわけですから、そのような車にぶつけられたら当てられ損となってしまいます。
当然ですが、納得いくような補償は受けられず自己負担になる可能性が高いです。
もしケガをしてしまったら毎日の生活にも影響が出るかもしれませんし、最悪の場合には命にかかわることもあります。
後遺症が残ってしまったら、取返しがつきません。
それに不幸にも全損となってしまったら、おすすめの事故車買取業者をランキング!絶対にお得な見積り査定にあるような買取専門業者に依頼するのが良いでしょう。
確実に補償されるためにやること
事故の際にはできる限り納得のいく補償を受けたいものです。
そんな時には良い方法がありますので説明していきます。
ここでは保険と裁判に2通りのパターンで見ていきましょう。
保険で特約を付ける
ではまず、相手が無保険だった場合の対策について見ていきます。
これには自分の保険を事前に強化してあげる事をお勧めします。
事故に遭わないうちに充実させておくのが最善の対策です。
それには特約を追加することになりますので、保険料は上がりますが自分や家族を守るためと考えてください。
まず、自分や同乗者に対して適用されるものとしては「人身傷害補償」と「搭乗者傷害保険」があります。
特に人身傷害補償であれば適用範囲が広いのが特徴ですので、是非加入しておきたい保険の一つです。
搭乗者傷害保険もケガの程度によって、規定の保険金を受け取ることができます。
そして「無保険車傷害保険」というものもあります。
この特約は「死亡または後遺症」という条件付きではありますが、補償を受けることができます。
もしも相手が対人賠償保険などに加入しておらず、十分な補償を受けられないときにはこの特約で保険金が支払われます。
さらに経済的に余裕があるのでしたら、生命保険という方法もあります。
いずれの保険も、支払い条件や適用範囲をしっかりと確認して加入を検討してみるのが良いでしょう。
必ずしも100%の保障が受けられるわけではありませんが、車に乗る限りは何があるか分かりませんので、早目に対応しておくと安心です。
車の損傷については「車両保険」に加入していれば、万が一の場合に役に立ちます。
ケガのための保険と合わせて加入するのがベストでしょう。
裁判で損害賠償請求
ぶつけられてしまったけど相手が保険に入っていない場合、十分な補償が得られません。
それでは納得できないでしょうし、泣き寝入りするのも違うと思います。
ならばその対策を考えなくてはなりません。
特に「話し合いにまったく応じない」「逃げている」といった状況になったらこの方法しか残されていないでしょう。
それは弁護士に相談してみることです。場合によっては裁判によって損害賠償請求をすることになります。
ただ弁護士費用もばかになりませんので、こんな時には「弁護士費用特約」に入っていると費用を負担してくれます。
相談だけも30分で5,000円以上は普通に取られるようなので、決して安くはありません。
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まとめ
保険について見てきましたが、いかに重要か再認識しておく必要があります。
事故と言ってもいろんなケースがありますので、全部を想定していたらきりがありませんし、すべての特約に加入することも不可能です。
ですが必要な保険にも入らないような相手に対応するのは大変なことです。
そのためにも万が一の時に備えて、しっかりと自分を守ることを考えておいた方が良いでしょう。