中古車を選ぶときに注意したいのが事故車でないでしょか。
せっかくお気に入りの1台を見つけたとしても、修復歴があるのかはっきりしない場合があります。
特に目利きができない素人にとって中古車を見極めるのは大変なことですが、ちょっとしたコツやポイントを知っているだけでもずいぶんと違うものです。
目次
車に溶接跡があるのは当たり前?
自動車は2万個~3万個の部品で出来ており、大きくはエンジン、ボディ、シャシーなどに分けて構成されています。
それらはいろいろな部品の組み合わせによって一台の車になっているのですが、必ず何等かの形で固定され走行中でも外れないようになっているのです。
その固定方法としてははネジであったり、はめ込み、接着剤、あるいは溶接など様々です。
特に外観に関係する金属部品は溶接によって固定されていることが多く、簡単に外れないようになっています。
ではなぜ溶接が使われているのでしょうか?
その理由は生産性、コスト、性能そして安全性や強度などを考慮するとベストだからです。
ただ最近は接着剤が大きく進化しており、溶接と一緒に使うことで強度が増したり軽量化できるといった点が注目されています。
将来は溶接にかわって接着剤が主に使用されるようになるかもしれません。
良い溶接と悪い溶接があるを知る
溶接と言っても様々な方法があるのですが、自動車に多く使われているのはスポット溶接とレーザー溶接になります。
ただ、日本車ではまだまだスポット溶接が多いのが現状です。
スポット溶接とは部品の接合部分などに見られる丸いくぼみのことで、通常は写真のようにきれいな丸になっています。
事故によって部品を交換するとなると専用工具で溶接されている箇所をはがし、交換後に新たに溶接をやり直さなければなりません。
ところがこの時にスポット溶接の間隔が不均等になったり右側と左側で溶接の数が違ってくることがあります。
また、同じ場所に2度打ちされている、あるいは微妙にずれているといった不自然な修理がされている場合もあるのです。
こういった悪い溶接が修復歴車になると見られたりしますが、大切なバランスを崩しやすくなっているとも考えられます。
溶接による影響はとても大きく、乗り心地だけでなく強度や安全性とも深く関わっていますので、いかに重要な作業であるか分かると思います。
チェックしたい8つのポイント
溶接と言っても私たちはどこをチェックすれば良いのでしょうか?
事故車とはどんな車の事なの?修復歴車の定義をわかりやすく解説にもあるように修復歴車となるのは定義があります。
特に注意しなければいけないのは溶接や継ぎ目の状態で、交換や修理によってこれらの部分には何らかの変化があるはずです。
錆が出ていたり、その部分だけが新しくなっている、剥がれていたりズレている、凹み、曲がりなどが見られることがあります。
次の各ポイントは修復歴(事故)と大きく関係しますので重点的にチェックしましょう。
引用元:http://www.ju-tokyo.jp/kouri-kinyuu/meister/u-car.html
引用元:http://www.ju-tokyo.jp/kouri-kinyuu/meister/u-car.html
これらの箇所が新しくなっているなど明らかに修理されていたり、不自然な溶接跡があったら事故車の可能性が高くなりますので気を付けてください。
もちろん見えにくい箇所もありますが、なるべく細かなところまで見るようにしましょう。
可能であれば、マットなどもめくって確認したいものです。
事故車(修復歴車)は買う時は安いのですが、売却する時はもっと安いので気を付けてください。
ですから購入は慎重に判断したいものですが、購入はしたけれど手放したいと思ったらおすすめの事故車買取業者をランキング!絶対にお得な見積り査定を参考にして、納得の買取をしてもらいましょう。
サイドメンバー
曲がったり凹んだ状態になっていた場合、交換されていた場合には修復歴が付きます。
牽引フックの取り付け部分の損傷やバンパーステー取り付け部の損傷、突き上げられた凹みや傷などは除外されています。
クロスメンバー
交換されている、あるいは凹んでいたり曲がっているといった修理跡があったら修復歴車となります。
ただし小さな凹みや修理跡があっても修復歴が付かないことがありますが、事故を起こした可能性があります。
インサイドパネル
交換されていたり、外部からの力による凹みや修理跡があるものは修復歴車扱いになります。
小さな凹みやコアサポートより前側の部分の損傷を修理した場合には適用されません。
ピラー
交換、溶接のやり直し、外部からの影響で凹んだ場合や修理がおこなわれたら修復歴が付きます。
また、つなぎ目にも注意しましょう。
ただし外に露出している部分の凹み、その修理による跡は除外されています。
ダッシュパネル
交換されていたり、外部からの影響で凹みがあり修正された跡がある場合は修復歴車となります。
インサイドパネルと同様に小さな凹みやコアサポートより前側の部分の損傷は適用外です。
ルーフパネル
ルーフパネルも交換やピラー側から力が加わり損傷を受けた場合、その修理跡があるときは修復歴有りとして扱われます。
軽度の凹みや修理があった場合には修復歴はつきません。
フロアパネル
交換されていたり修理されていた場合には修復歴が有りとなります。
トランクフロアと比較すると交換されるケースは少なく、大きな事故に遭っていることが予想されます。
トランクフロア
交換、溶接等のつなぎの部分に剥がれが発生してしたら修復歴があるとされます。
軽い程度の凹みや破れは除外されますが、追突事故を起こしていることが考えられます。
まとめ
事故車すべてに修復歴が付くわけではありませんが、事故を起こした車はそのほとんどが修理を行っています。
もし、大事故で大切な骨格となる部分の修理がきちんとおこなわれていないと大変なことになるのです。
それを確認できないまま購入するのはとても危険でもあると言えます。
中古車の購入を考えているのでしたら、よく見極めてからにしても遅くはありません。