事故車を買い取ってくれる専門業者は日本に何社もあります。
でも、その車たちが一体どうなるのか、ご存じの方は多くないのではないでしょうか。
単純にスクラップになっていると思われている方もいらっしゃるかもしれませんが、実際にはもっと有効に活用されており必ずしもそうとは限りません。
その一つに海外への輸出があり、世界中の国々に運ばれて利用されているのです。
事故者が海外に輸出される理由
買い取られた事故車は、日本で使われるだけでなく海外にも輸出されています。
その理由は日本車は人気があり需要が高いことにあります。
これは何も無事故の中古車に限ったことではなく、事故車であっても同じです。
日本車は世界のどの国でも評価が高く、欲しがっている業者や個人がたくさんいるので、たとえ事故車であっても販売できる強みがあります。
さらに車を大切にされている方がとても多いので、たとえ10年・10万キロを超えていても程度の良い車が沢山あるのです。
また車検制度や税金、メンテなどの面では、古くなればなるほど維持費がかかってしまう現実があり、買い替えのサイクルが比較的短い傾向にあると言えます。
事故で破損した場合も同様に買い替えてしまうケースが多くあり、これら事故車の使われ方としては修理され中古車として販売されたり、使えるパーツを取るための部品取り車になったりします。
こうして日本では使われなくなった車も、海外ではまだまだ役に立っているのです。
輸出の対象となる国はどこ?
日本の事故車は世界の数多くの国に輸出されています。
アジアだけでなくアフリカやオセアニア、そして自動車先進国でもあるヨーロッパやアメリカも例外ではありません。
それほどまでに日本車の需要が多いと言えます。
輸出されている地域と国 | |
地域 | 国名 |
アジア | インド、サウジアラビア、タイ、シンガポール、バングラデシュ、ネパール、ラオス、フィリピン、マレーシアなど |
アフリカ | ケニア、タンザニア、ナイジェリア、ナミビア、ジンバブエ、ボツワナなど |
オセアニア | オーストラリア、ニュージーランド、パプアニューギニア、フィジーなど |
ヨーロッパ | イタリア、スペイン、オランダ、フランス、ドイツ、イギリス、ノルウェーなど |
その他 | カナダ、ロシア、アメリカ、など |
中古車としての輸出が多い国は、ニュージーランド、アラブ首長国連邦、ロシア、スリランカなどです。
特にニュージーランドでは関税がかからないなどの理由から、毎年の輸出台数はとても多くなっています。
規制で輸出できない国もある
世界には輸出ができない国も存在しており、実際には厳しく規制されている場合があります。
中古車の輸入を禁止ている国、右ハンドルの車の輸入を禁止など国によって様々です。
そのような国には需要とは関係なく、中古車の輸出そのものが困難な状況になっています。
また商業目的の輸入を禁止しており、個人使用の名目で限定して許可をしている場合や、収集目的のための古い車に限定されていることもあります。
中古車の輸入禁止国 | |
地域 | 国名 |
アジア | 中国、タイ、インドネシア、ベトナム、パキスタンなど |
アフリカ | 南アフリカ共和国、エジプト |
中南米 | チリ、ペルー、アルゼンチン、メキシコ、ブラジルなど |
南アフリカ共和国では輸入禁止国ですが、実際には中古車を大量に輸出しています。
ただし、これらは国内で使われるものではなく、経由して他の国へ輸出されており、中継地の役割を果たしています。
また、パキスタンの場合はパキスタン国籍の人が個人所有か贈呈目的のために持ちこむ場合はOKです。
右ハンドル車の輸入禁止国 | |
地域 | 国名 |
アジア | 中国、ベトナム、カンボジア、ウズベキスタンなど |
アフリカ | エジプト |
中南米 | ペルー、コスタリカ、パナマ、パラグアイなど |
右ハンドル車の輸入が禁止されている国の中には、左ハンドルへの改造も禁止しているところがあります。
コスタリカ、パナマ、ドミニカ共和国、といった国がそれに該当しますが、中古車そのものの輸入を禁止しているわけではありません。
最初から左ハンドルであった車でなければ輸入を許可していないのです。
海外での日本メーカー別人気車種
中古車として人気の高い車種は乗用車やミニバン、SUVと幅広いジャンルになります。
海外だからと言って決してマイナーな車種ばかりではありません。
どれもよく知られた車種であり、国内での人気車とあまり変わらないのではないでしょうか。
人気の中古車 | |
メーカー | 車種 |
トヨタ | ハイエース、ランドクルーザー、ウィッシュ、カローラ、マークⅡ、ハイラックス、プリウス、アルファードなど |
日産 | マーチ、エルグランド、エクストレイル、スカイラインGTRなど |
スズキ | エスクード、スイフト、キャリイトラックなど |
ホンダ | フィット、CRV、ステップワゴン、アコードなど |
その他 | デリカ、フォレスター、インプレッサなど |
中でもハイエースやプリウス、ランドクルーザーは海外でも特に人気が高い車です。
良い例ではありませんが盗難の被害が多く、それらの車が海外に輸出されているとも言われていることからも、いかに需要があるかが分かります。
まとめ
日本車は例え事故車になっても世界の多くの国々に輸出されています。
その理由は品質が高いからに他なりません。
もちろん本来の性能やスタイルもあるでしょうが、海外では車に対する考え方が現実的で、実用性を重視しているように思えます。
ですからおすすめの事故車買取業者をランキング!絶対にお得な見積り査定にもあるように、事故車であっても価値がなくならないのです。